現場リポート

住まいづくりに想いを込めて

お施主様が住まいづくりを考え始めたのは2017年7月のこと。
当初は古くなた母家を建て替える予定でしたが、
敷地までの道路が狭く途中に鳥居があるなどして工事車両の通行が困難。
そのため所有する田んぼを埋め立てて新しい住まいを建てることを決意。
住まいづくりの想いは・・・
この地に生を受けたことをご先祖に感謝し子孫に価値ある財産を残すこと。
そんな想いを込めてここ城田寺での住まいづくりがスタートしました!

竣工予定:2020年8月末
延床面積:167.28㎡(50.60坪)
建物概要:長期優良住宅・木造2階建て
建物性能:耐震等級3・断熱等性能級4
設計監理:中島工務店設計室 小林尚長

投稿日/ 2020年03月15日
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住まいづくりに想いを込めて

想いが形に

2019年に入ってから農地転用、適合証明と並行しながら実施設計を進めて来ましたが、

基本設計がほぼ固まったころに模型を提出しました。

実施設計が始まってからじっくりと設計図を見てきたお施主様も、

模型をご覧になって初めて立体をイメージされることが多いので、

模型をお見せした時のインパクトはとても大きいものです。

外観も間取りもこの模型があれば一目瞭然ですから。

2019年の暮れ、晴れて工事請負契約を結ぶことができ年明けから造成工事がスタートです。

 

造成工事着手

2020年1月、造成工事が始まります。

建築地の現況は田んぼ。

地盤は全面道路より30cm盛土しますので見かけ1メートルほどの擁壁を設置します。

まずは擁壁設置に伴う地耐力の測定です。

ボーリング調査では標準貫入試験装置を用いて地盤の硬軟や締まり具合、

そして土層の構成を判断するためのN値を求めるとともに試料を採取します。

スウェーデン式サウンディング試験は地盤の硬軟締まり状況を判断し、

擁壁の基礎設計及び施工に関する資料を得るために実施します。

両解析の結果、擁壁底盤の直接的影響を与える地盤部分に不均等かつアンバランスな地層があり、

擁壁の設計荷重に対して低強度であることが判明し、表層改良を実施することになりました。

表層改良は擁壁底盤下1メートル。

硬化剤と現状土を攪拌して締固め、使用する擁壁の設計地耐力82kN/㎡以上を確保します。

設置する擁壁はホクコンのプレキャストL型擁壁1400×1000大臣認定品です。

トランシットで通りを、レベルで高さを確認しながら1本ずつ丁寧に据え付けていきます。

擁壁の設置が完了すると埋戻しです。

50センチ毎の層で砕石を突き固めながら丁寧に埋戻しをしていきます。

2020年2月下旬、こうして造成工事が完了し現場は建築の着手の準備が整いました。

 

着手前の各種打合せ

現場での造成工事が進む中、一方では様々な準備が進められています。

工事に関わる協力業者全25社に集まっていただき安全衛生協議会を実施。

営業の中島大地、現場監督の前田安一郎、工事課長の小南貴志、設計・監理の小林尚長も同席。

場所は弊社可児市にあるモデルハウスLITTLE KASHIMO。

現場での作業が的確かつ円滑に進められるよう安全衛生に関する様々な注意事項を周知徹底します。

一方、加子母でも。

プレカット工場において担当の中田寿明さんと今井智三さんとで構造材加工打合せ。

土台、柱、梁桁等の構造材を設計図面を基に架構を詳細に検討し材料を発注します。

そして造作工場では担当の中島昌人さんと造作材加工打合せ。

窓枠、巾木、廻縁等の造作材を設計図面を基に納まりを詳細に検討し材料を発注します。

 

地鎮祭

さあ準備は整いました。

2020年2月吉日、気持ちのいい晴天の下、地鎮祭を執り行いました。

土地の守護神を祀り土地を利用させてもらうことの許しを得、工事の安全を祈願します。

地鎮祭の終了後は建物の配置確認。

設計図面の配置図を基に現場で地縄を張って建物位置を確認します。

敷地が広いので建物と隣地の間をどれだけ空けるのか難しいところですが、

図面で見ていたものと実際の現場での感覚は違うので慎重に決めなくてはならないことです。

 

こうして「城田寺のいえ」住まいづくりはスタートしました。

お施主様の想い、そして私たちの技術力と知恵を結集して完成まで邁進してまいります。

最後までお付き合いください。

次回は施主木材確認の状況と建物の地盤調査をリポートします。お楽しみに!

 

設計・監理 小林尚長