現場リポート

南砂のいえ 基礎工事1

「南砂のいえ」はお施主様の祖母様が住まわれていた場所。
祖母様からお孫様へ受け継がれ新しい住まい造りを計画。
都市部で多く建てられているようになった準防火地域の木造3階建てでも断熱性能を確保。
新しい住まい方を提案する家が出来上がるまでをご覧ください。

竣工予定:2021年4月
延床面積:129.61㎡(39.20坪)
建物概要:長期優良住宅・木造3階建て
断熱性能:UA値 0.35W/㎡K
     ηAC値 1.2
耐震性能:耐震等級3
法規制等:準防火地域・省令準耐火構造
施工管理:中島工務店 東京支店

投稿日/ 2020年10月17日
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南砂のいえの基礎工事が始まりました。
基礎工事は木造建築の中で唯一といっていい鉄筋コンクリートを使った工事になります。
建物の荷重や受ける力を地面や支持杭に伝える重要な個所になります。

遣り方

遣り方(やりかた)は建物基礎の配置位置・高さ等の基準となるもので、これを頼りに基礎工事を進めていく為、大切な作業になります。

実際に基礎を打設する場所よりも外側に水杭(みずくい)と呼ばれる木の棒を立てていきます。

次に水貫(みずぬき)と呼ばれる板を杭に打ち付けます。

この水貫は水平を取るためのもので、基礎の水平の基準はここで決まります。

水貫の下に斜めに打ち付けてある板があります。これは筋交い(すじかい)と言い、水杭が傾くのを止める働きがあります。

水貫を打ち終わったら最後に水糸(みずいと)を張ります。

写真の黄色い線が水糸になります。この水糸を基準に型枠を組んでいきます。

 

根切り

遣り方の後は根切り(ねぎり)を行います。根切とは地面を掘ることです。

高低差が少ない敷地の木造住宅では地面から高さ400mm(40cm)程度の基礎部分は鉄筋コンクリートで出来ていることが大半です。

この場合、コンクリート部分は完成時には見えなくなる地面の中まで伸びていて、工法にもよりますが弊社の場合は地面から深さ300mm(30cm)程度です。

根切りの際には、基礎コンクリートの下地となる、砕石・均しコンクリートも含めた深さまで掘削します。

また、コンクリート用の型枠と支えを入れるため掘る幅もコンクリートの幅より少し広めに掘ります。

溝状に掘られている部分は建物の荷重を支える地中梁と呼ばれる部分になり、建物荷重を負担が大きくなる部分に配置されています。

 

砕石・転圧

根切りが終わったら、地盤を突き固めた後に、砕石を搬入していきます。

根切り後は機械で土を掘り返しているために底の部分が均質でなくなります。

そのため、基礎下に砕石を敷くことで安定化、平滑化させます。

敷均しを行ったら、再度、突き固め(転圧)を行い表面の高さ・形状を整えます。

 

均しコンクリート

転圧が終わったら均し(ならし)コンクリートを打設します。

このコンクリートは構造躯体とは違い、基礎の型枠の建て込みや鉄筋の配置をする際に施工しやすくするものです。

成増のいえでは地中梁となる溝の部分のみの打設したが、今回は全面に打設します。

理由は地盤改良の際に地面に入れた鋼管杭に力を伝えるためです。

基礎に外張り断熱をする場合、杭が断熱材に当たってしまうと断熱材が凹んだり、傷ついたりすることで断熱欠損につながる為、全面打設しました。

 

基礎工事はまだまだ続きます。

 

 

東京支店 小此木恒

 

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