現場リポート

【ふるさとと繋がる家】打合せの様子

名古屋市守山区。
ふるさと加子母からこの地に嫁いだ奥様。
奥様のご実家は加子母の製材屋さん。
桧や杉、様々な木材が製材される。
そして木材たちもここへ嫁いでくる。
こうしてまたふるさとと繋がる。
そんな住まいづくりが始まります。

竣工予定日:2016年2月末
延床面積:141.62㎡(42.84坪)
間取り:4LDK+8帖の吹抜け+畳コーナー+中庭のある家
設計者:中島工務店設計室 小林尚長

投稿日/ 2015年11月30日
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「ふるさとと繋がる家」は施工課長による防水検査に合格したあとは着々と外壁工事が進んでおります。本来ならばここで外装の仕上げ工程をリポートしたいのですが、今回は前回の予告通り現場でのお施主様との打合せや、水廻りの機器を決める時の打合せの様子をご紹介することにします。
通常、上棟式が終わるとその先の工程を見越して様々な仕様を決定していきますが、そのほとんどが現場での打合せになります。打合せの間隔はおよそ2週間としていますが、工程によっては毎週打合せするケースもあります。

2015年10月06日 定例施工打合せ


この日はご主人が急なお仕事のため打合せに参加することができませんでしたが、玄関ホールに付く飾り棚の位置や仕様について、更には桧の腰板の高さや見切りの厚みなど、細かなところを決めました。勿論、実施設計の時に打合せした内容で設計図には展開図等に詳細が描かれているのですが、現場が出来上がってきてその場に実際に立ってみるとイメージが違ってくるケースも少なくありません。私たちはそれらの変更に対しても柔軟に対応しています。そしてその変更に対する金額をその都度提示させていただき、プラスもマイナスもお引渡し時に変更契約にて清算させていただいています。

2015年10月26日 LIXIL名古屋ショールームにて


住設機器はユニットバスがTOTO、システムキッチンと洗面化粧台はTakaraスタンダード、そしてトイレの便器はLIXIL。すでにユニットバスとシステムキッチンは決定しましたので、この日はLIXIL名古屋ショールームで1階と2階の便器を決めて来ました。


1階のトイレはサティスにしようとしたところまでは良かったのですが、“G”にしようか“S”にしようかでご主人と奥様の意見が分かれました。お値段は“G”の方がお高いのですが、 ご主人と僕は“G”を希望。奥様は物言いをつけましたがここはご主人に軍配が上がり“G”で決定。


2階のトイレは奥様の意見を尊重して機能重視のアステオの手洗い水栓なしのタイプに決定。色は1階2階共にピュアホワイトにしました。最近はカラフルな色を選ばれる方が多いようですが、僕がお奨めするのはやっぱり白です。毎日の健康状態をチェックするのには白い便器が良いと思います。

2015年11月24日 定例施工打合せ


少し間隔が空いてしまいましたが、この日は現場での打合せ。奥様が急な体調不良のためご主人との打合せになりましたが、打合せのメインは主寝室に追加したロフトの仕様。ここは奥様がノータッチの部分で、このロフトは当初は設計になかったのですが、小屋裏の空間を見てご主人の目がハートに!ここを書斎にしようということになったのです。“こもる”のにはちょうどいいスペースと言うこともあり男のロマンをそそります。ここは男同士、現場担当者の奥村晃弘くんも手摺のイメージを伝えるのに一生懸命です。


ご主人にこんな格好をさせて申し訳ありませんでしたが、書斎カウンターの高さを決定するうえで実際に床に正座してもらい、座布団を敷いてあぐらをかいた姿勢も想定しながら最もしっくりくる高さをミリ単位で探りました。そして床から天端までは350mmで決定。他にも書籍棚の奥行きや段数も決め、ご主人の“こもり部屋”の仕様が決定しました。

2015年11月30日 真山窯にて


ここは陶芸で全国でも有名な産地である岐阜県土岐市にある窯場「真山窯」です。説明してくださっているのは二代目窯主の伊藤さん。ご自身の作品を大手メーカーのLIXILなどにも出しておられます。この日は1階トイレの手洗い鉢と2階ホールの手洗い鉢を探しにやってまいりました。


窯場の外にも中にも手洗い鉢がたくさん陳列してありますが、同じ柄のようでも一つ一つの表情がそれぞれ違っています。気になった作品を手に取り、見て、触って、据えて、桧の天板に置いた時のイメージを徐々に膨らましていきます。そしてご主人と奥様の意見が一致してようやく二つの手洗い鉢が決まりました。


選び出された作品はこの二つ。手前の大きな鉢は1階のトイレに置く直径400mmの「粉引(こひき)」という作品です。これは真山窯のカタログの表紙にも載っている柄で、伊藤さんのお奨めの作品でもあります。奥の小さな鉢は2階のホールに置く直径260mmの「ブルーガラス」という作品です。これには奥様が一目惚れをして即決でした。こうして二つの作品をその場で購入して持ち帰りました。

私たちはこのように施工中もお施主様との打合せを幾度と重ね、意見を出し合い、とことん拘り、より良い住まいづくりを目指してやっています。だからこそ住まいづくりは大変なことで、とても体力がいることだと思っています。そして例外なく、常にお施主様と向き合いながら住まいづくりを続けているのです。

次回は・・・いよいよ外壁工事のリポートをいたします!
設計・監理 小林尚長