【ふるさとと繋がる家】表層地盤改良工事
名古屋市守山区。
ふるさと加子母からこの地に嫁いだ奥様。
奥様のご実家は加子母の製材屋さん。
桧や杉、様々な木材が製材される。
そして木材たちもここへ嫁いでくる。
こうしてまたふるさとと繋がる。
そんな住まいづくりが始まります。
竣工予定日:2016年2月末
延床面積:141.62㎡(42.84坪)
間取り:4LDK+8帖の吹抜け+畳コーナー+中庭のある家
設計者:中島工務店設計室 小林尚長
先日の地盤調査の結果が「地盤対策必要」との解析結果であったことに伴い、基礎工事に取り掛かる前に表層地盤改良工法による地盤補強をすることになりました。
表層地盤改良工法とは、セメント系固化材と現地盤の土を撹拌、混合、転圧し安定処理地盤を構築する工法です。支持層が比較的浅い地盤に採用される改良工法で、柱状改良工法や鋼管杭打込み工法よりは安価な工法といえます。
2015年06月19日~20日 表層地盤改良工事
現場に搬入されたのはセメント系固化材の「ジオセット200」です。1袋が1トンもあるこの固化材が午前中に8袋、午後から7袋の計15袋が搬入されました。
固化材の搬入が確認されると、いよいよ掘削が始まりました。建物の配置を示す地縄を目安にして、まずは敷地の一番奥から現地盤の土を掘削していきます。
そしてセメント系固化材を投入して、現地盤の土とむらなく混合撹拌していきます。今回の改良厚は1250mm。専用の重機で何度も何度も撹拌を繰り返し、均等に撹拌ができたところで一旦ならしてローラー転圧。
何層かに分けてこの作業が繰り返され、ベタ基礎の底盤の形状に合わせて床付け(とこづけ)されていきます。南北に長い建物なのでいくつかのブロックに分けて段階的に同じことを繰り返して施工が進められていきました。
こうして二日間かけてこの表層地盤改良工事は完了しました。改良が終わった地盤はもうバンバンのカチカチです。とはいうものの、地盤の強度はしっかりと品質確認試験によって確認されます。その方法とは、改良工事中に採取した供試体(テストピース)を、一軸圧縮試験にてその強度が設計基準強度(目標強度150kN/㎡)を上回っているかを確認します。そして、後日届いた施工報告書でその強度は確認されました。
丁張りも完了し現場はいよいよ基礎工事に着手いたします。
2015年6月29日 ユニットバス選定
現場は基礎工事の準備期間。この間を利用して住設機器選定の第一弾としてTOTOショールームにて打合せ。
ここはTOTO春日井ショールーム。ついこの先日新装オープンしたばかりのショールームです。ユニットバスをはじめトイレの便器や洗面化粧台、そしてシステムキッチンなど、ほとんどの住設機器が陳列されていました。でも今回のTOTO商品はユニットバスのみなので、じっくりと時間をかけて内容を検討。
アテンダントの説明もキレがよく、模型を使って浴槽や壁パネルを次々とシミュレーションし、理想の組み合わせを選んでいきます。画面ではその内容のプレゼンボードが即座に確認でき、想像ではなく目で見ながら商品を選定することができました。
こうして住まいづくりは本格的に動き出し、現場はにわかに活気づいてきました。次回は基礎工事のリポートをいたします。
設計・監理 小林尚長