現場リポート

【成増の家】内部断熱

投稿日/ 2018年11月15日
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成増のいえ 第6回目の現場レポートは内部断熱・気密施工です。

断熱・気密

今回は最近、多くの住宅で注目されている断熱・気密について少しお話します。

どちらも住宅の室温・快適性に関わってくることですが役割が違います。

断熱は「熱」自体を保つのに必要で、気密は暖かい(又は涼しい)「空気」を保つのに必要です。

分かりにくいかもしれないので、ダウンジャケットをイメージしてください。

断熱は中に入っている羽毛です。暖かそうです。

気密はファスナーや裾・袖の隙間です。ファスナーが全開だと寒いままです。

両方揃って、やっと本来の力を発揮できるのです。

UA値(外皮平均熱貫流率)

断熱性能を数値化した値となります。

この他にQ値という値もありますが、現在一般に使われているのはUA値なのでこちらを説明させて頂きます。

UA値は「建物が損失する熱量の合計/外皮面積」で求められます。

簡単に言うと外気に接している熱の伝わりやすさを表しています。

低いほど断熱性が高い(良い)です。

ヒートブリッジ

浴槽周り断熱
断熱層で住宅を丸ごと包んで、気密部材でしっかりと密閉することが理想です。
断熱層が途切れた部分は「ヒートブリッジ」と言って熱が伝わりやすい箇所になります。
そのため、断熱・気密は途切れていないことがかなり重要です。
現場レポート「成増のいえ 壁・床貼り」の浴室周り断熱などで書いていますが、基礎のパッキンの取り合いまでやります。

内部断熱施工

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和室の西側の壁面(柱と柱の間)に断熱材を充填し、室内側に気密シートを貼っています。
気密テープが隙間なくしっかりと貼れていることが気密性の向上につながります。
断熱材は室内側に高性能グラスウール14Kの厚み85・105mm(真壁・85mm・大壁105mm)・室外側(付加断熱)で高性能グラスウール32Kの厚み42mmです。
室内側の断熱材の厚みが異なるのは壁の見せ方が違うためです。
真壁とは柱が室内側に見えてくる仕様で大壁は見えてこない仕様です。
柱が見えてくる分、壁の厚みが少し薄くなり、断熱材も少し薄くなります。

高性能グラスウールの数字の後に付いているKは密度を表しています。

Kの前の数字が大きい方が密度が高く、より断熱性に優れています。

気密については次回お話します。

小此木