【八千代の家】建て方②
「八千代の家」の建て方工事は、前回までに土台伏せが終わり、今回は柱を立て梁を掛け、構造体を組み合げていく様子をリポートします。
はじめに「八千代の家」の建て方に参加しているメンバーの紹介をします。
写真右から大工さんの佐々木奨さん。加子母の大工さん佐々木貢一さん、浅水土建(あさみずどけん)さんの浅水守さん、二村立泉(ふたむらたづみ)さん、佐々木健さん、浅水大智さん。
加子母周辺地域の大工さんと、「伊勢原の家」でも建て方の応援に駆けつけてくれた関東の職人さん、鳶の浅水親子が協力して建て方を行います。
前回伏せた土台の上に、1階部分の柱を立てる作業を行っています。材料はクレーン車で吊り上げながら作業を行います。
立てた柱の上に梁桁を掛けていきます。柱の先端から出ている突出部分(ほぞ)を梁桁側の突出部分が組み込めるように加工された穴(ほぞ穴)に合わせ、掛矢(かけや)と呼ばれる大きな木槌で、スコンスコンと上から叩きながら組み上げていきます。
以前プレカット打ち合わせで紹介した「八千代の家」の肝でもある宝形(ほうぎょう)屋根を組んでいきます。
垂木と垂木の間隔・角度がそれぞれ違い、微調整を繰り返しながら決定した垂木割り(たるきわり)を基に木材を配り、組み上げていきます。
「八千代の家」は写真奥で大工さんが屋根の上で作業している1・2階のある宝形屋根の部分と、写真手前側が平屋になっており、離れて見ると少し特徴的な形をしています。
宝形屋根が組み上がりました。写真中央の紙が巻いてある部材は、以前プレカット打ち合わせの際に、弊社で所有する松の乾燥材のストックから選定した丸太梁です。この丸太梁は仕上がってからも見える部分です。
写真は、組み上がった宝形屋根部分を室内側から見上げています。
垂木の上から化粧となる野地板を貼りました。
平屋部分に屋根の断熱材を入れ、杉の野地板を貼った上から防水紙シートのルーフラミテクトを貼っていきます。ルーフラミテクトは他の防水シートと比べ、透湿性・遮熱性が高いという特徴があります。
遮熱性においては、夏場は外部からの放射熱を反射、冬場は室内の熱を逃がしにくくなるといった効果が期待できます。
宝形屋根部分は通気層を設ける仕様です。設けた通気層から抜ける外気が、湿気や結露の発生の対策になり、乾燥した躯体を維持する事ができます。
写真は軒先側にルーフラミテクトを貼り、断熱材を敷き込むための下地取り付けている様子です。
取り付けた下地に断熱材を敷き込み、上から構造用合板を貼り、屋根仕舞いが完了。
プレカットで打ち合わせた宝形屋根も組み合がり、無事に建て方を終える事ができました。
次回、屋根板金工事の様子に続きます。
東京支店 今井拓磨